悪質事例 寸借詐欺師 小泉蛸男被告(仮名)
被害者は多数存在する。
犯行直後は被害者を恫喝し、それが通用しないとみれば行方をくらます。そして別の場所で犯行を繰り返す。
各被害者の損害額は数十万円で、法的措置には時間も金もかかる。そのために多くは泣き寝入りに終わる。
当時事務所が内容証明を発し、そこから確定判決につながった分に関し、事件の概要を公表する。基本的な情報を社会で共有することで被害の拡大防止につなげたい。
車と携帯の窃盗
被告は原告から通勤用の車と携帯電話を盗み、逃走した。
被告は佐賀氏(仮名)に「車を預けるからお金を貸してほしい」と懇願し、10万円借りた。もちろんその10万円は踏み倒した。その10万円は生活費や趣味のパチンコで使い果たした。
原告が携帯を解約すると、被告は激怒し、電話帳で原告の自宅の番号を調べ、原告の家族を脅した。原告は被告に「車と携帯を返せ」「返せなければ代金を払え」と何度も催告したが、被告は聞き入れなかった。被告はそのまま行方をくらました。
逃亡中の犯行
被告はオリエントコーポレーションのローンで160万円の新車を購入し、そのローンも踏み倒した。
逃亡当初、被告はM市のファミール●●に引っ越していた。その礼金及び敷金は鷹見創建(仮名)の社長が払った。被告はファミール●●の家賃を全て踏み倒した。保証人の矢田氏(仮名)も払わなかった。矢田氏は別の横領事件で逮捕された。
被告はファミール●●を追い出され、M市に住民票を残したままでT市の鷹見創建に居候した。
被告は東京都北区に住所を移し、S市の橘不動産(仮名)が管理する建物で商売を始めた。もちろんその家賃も全額踏み倒した。
被告は中国人妻と偽装結婚した。「妻」は日本で働き続けるために「日本人の配偶者等」の資格を得た。被告は「妻」から家賃と食費の継続的支援を得た。
原告は被告の住所を知り、法的措置を講じ、確定判決を得た。
高額紹介料要求と恫喝
被告は原告の前に現れ、「A氏から仕事を頼まれたのでやってほしい」と言った。原告はA氏との直接契約して仕事をした。すると被告は「紹介料100万円」と「原告の事業の売上げの20%」を要求した。
原告が確定判決に基づいて損害賠償を求めると被告は激怒し、「小さいことを言うな」「判決は無効だ」「殺すぞ。死んだらお金はもらえないだろう」と怒鳴り散らした。
当事務所は被告に対し、「紹介料としての要求額」を尋ねた。すると、被告は「(被害者の)請求額と同額だ」と怒鳴った。つまり、請求額は「確定判決に示された額とその後の利子」と考えられる。
全額回収まで闘う
確定判決に基づく民事執行の準備をする。弁護士、司法書士と連携する。時効防止のために定期的に民事訴訟を繰り返す。決して泣き寝入りせず、全額回収まで闘う。